しゅんしゅんのHP TOP






第4 回 のんびり弾丸バス旅行 コンテンツ
そ の1 JAMJAMライナー(〜朝の京都の乗り継ぎ)  
その2  昔の家の跡と郡山城址を訪ねて(奈良)
その3  伏見稲荷大社の千本鳥居
その4  帆布カバン「喜一澤」と東山・祇園めぐり
その5  清水寺は改修中
その6  京都深草から遠鉄e-LineR大阪線で帰途に/講評 【このページ】


京都深草から遠鉄e-LineR大阪線で帰途に/講評



バスは「丸太町京阪」にという所に到着しました。ここはどこなの??。
バス停から鴨川を確認し、鴨川のほとりの信号を渡ると、すぐに駅はわかりました……が、時間は15:00ちょっと過ぎ。帰りの遠鉄バスが出るまで2時間もあります。






周辺は完全なオフィス街で、鴨川を眺めて1時間は潰せないので、「お土産を買うために」 伏見稲荷の門前町を再訪することにしました。(少し鴨川を眺めて休憩しましたが)
画像正面の古い建物は、昔の電話局のようです。






伏見稲荷には16:00に着きました。20分後の電車にのるので、門前町に居られるのは20分。
さっきと同じような人混みでしたが、勝手はわかっているのでお土産を買い揃え、門の回りを少し眺めて引き返しました。(もう10分後の電車でも間に合うとは言え、さすがに千本鳥居は無謀です)





京都深草バスストップと鉄道の結節点となる 京阪電車藤森駅には16:26に到着。地方都市の住宅街の中にあるような普通の佇まいで、出口が東西に2つありますが「名神高速バス」と大書した看板が多数出ています。ファミリーマートのある側の西口が名神高速バスの乗り場側になります。


(画像は間違えて出てしまった東口。ファミマがないので気が付き、連絡通路で移動した)



予め調べておいた 駅前のファミリーマートで夕食と飲み物を仕入れ、概ね高速道路の橋脚沿いに沿って7分ほど歩きます。
(看板がこれでもかと言うぐらい出ています)


そして、京都の玄関口というにはあまりにもありきたりな「名神京都深草バスストップ」に到着しました。

このバスストップ上り線近くにローソンがあるので、ファミマで買い損なったら立ち寄るのもいいかも。




階段を上がり、ドアを開けてびっくり。

乗客のスペースが檻、ではなく柵で囲まれて、利用者が勝手に本線に出られなくなっているのです。




こんな仕掛け、NEXCO中日本管轄の地元にはないので、NEXCO西日本のオリジナルなのかもしれません。

先に居た女性客は程なくやってきた松本行きに乗車し、次のに乗る乗客はなし。バス停に居るのは私とスーツケースを抱えた男性客の2名です。



(バスは2台停まれるようになっていた)

17:00丁度、見慣れた柄の遠鉄e-LineRが到着。フェンスが開いて 「浜松行きのお客様いらっしゃいませんか」とドライバーが声を掛けてきました。
フェンスの前にはスーツケースを持った男性がいましたが、なぜか私に先に行くように促してくれたので、運転士の元へ
「●番のABを予約したしゅんしゅんです。2席で予約しましたが、子供は来ませんので、そのままで」
「そのまま??」いぶかしそうに返されたので
「1席は権利放棄です」
「権利放棄ですね。はいどうぞ」

車内に入ると、乗客はざっと十人ぐらい。私は当然の如く、●番のA席に座って隣席に荷物を広げました。

もう一人の男性客はスーツケースをトランクに預け入れるため、(預け荷物のない)私に順番を譲ってくれたような感じです。

ここで、バスは17:04の定刻に京都深草バスストップを発車しました。ドライバーは無線で乗客数を報告しているようです。その後、乗客向けにアナウンス があり、途中の休憩場所と、名神集中工事の影響で激しい渋滞があるとのこと。(名神集中工事があるのは承知で旅行を組んだので、そのへんは問題なし)

先程の「権利放棄」のやりとりは、実は権利放棄ではなく「隣席確保」です。
さすがに昼行便は明るいし寝るわけでもないのでいいかな……と思いつつ予約したのですが、通常は3800円の運賃が早割で2700円と案内されていまし た。普通なら「安いっ」と喜んで予約するところですが、ここで私は「あと1360円出せば隣 買い占めできるじゃん」と、通常運賃に近い4060円で2席購入しておいたのです。

平日のこのバス、満席にならないのはだいたいわかっていましたが、団体客が予約してくると相席になる可能性が少なからずあります。相席にならないための保険料と考えると、1360円は激安です。
(遠鉄も空気を運んで1360円増収になるのですから、win-win??)

この路線は私が乗った「京都深草」が最終乗車停留所で、座席が確定してしまえば後の乗車がないのと、スーツケースの男性を待たせても悪いので「権利放棄」とドライバーに伝えましたが、この後に乗車停留所があれば「隣席確保です」とはっきり伝えていたことでしょう。

17:20 。走り出して程ない名神でバスは渋滞に引っかかりましたが、揺れていないチャンスにコンビニで購入した弁当を広げて夕食にしました。
新名神に入って快調な走行に戻り、隣席をもフルに使って荷物の整理をはじめました。
なるべく気をつけているのですが、観光地では油断していると次から次へと紙袋やビニールバッグが増えてしまうので、リュックや丈夫そうな紙袋、持参したマイバックに詰めなおして、バスを降りてからの行動を楽にするわけです。
「喜一澤」のショルダーバッグも使おうかと思った所、値札が取れないので紙袋行きです。

これで、隣席が塞がっていたら、紙袋たちは良くて網棚、条件が悪いと膝の上と相成りますww


17:37 新名神甲南PA到着。到着前に「次の休憩場所の刈谷PAまでの間、長い渋滞があるのでお手洗いを……」とアナウンスがありました。確かにGoogle Mapsで検索すると、新名神と東名阪道の合流地点前後が激しく渋滞しており、35分余計にかかると表示されています。

さて、甲南PAで降りると、そこは完全な忍者屋敷の三重県仕様。京都でお土産を買えなかったら休憩で買えばいいかと考えていたのが、あまり種類が多くなくて、伏見稲荷に立ち寄ったのは正解でした。
私も含め、乗客は皆早めにバスに戻ったのですが、規則で休憩時間が決まっているとのことで、15分後の17:52に出発。










京都では横腹しか見えなかったので、甲南PAで車両チェック。比較的新しい947号車。いすゞガーラ 11列仕様(10列かも)


山深い新名神・東名阪道を走っていると、車の流れが悪くなりましたが、車内のWi-fiのお陰で渋滞知らずで過ごせました。
ここは渋滞の名所ですが、隣に新名神を増設する工事をしているので、もうしばらくの辛抱でしょう。

19:44に刈谷PA到着。運転士から簡単なお詫びのアナウンスが有りましたが、そんなのいいって。バス旅行に遅れはつきものだし、名神集中工事とわかって乗っているのだから……
と、隣の観光バスでは、添乗員が中高年の乗客一人ずつに「申し訳ございませんでした」と深々と頭を下げてお詫びしていました。
だからぁ、そんな丁寧にしなくていいんじゃないの??



矢印が遠鉄e-LineR。隣2台が一般の観光バス。

その後、バスは快適に走行し、浜松西IC20:17着(37分遅れ)、浜松駅には約30分遅れの 21:20頃到着しました。





旅行記 完

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


講 評

早朝の活用法

JAMJAMライナーが気になって、4月に行ったばかりにも関わらず、京都を再訪することになりました。
「のんびり弾丸」シリーズでは初めての関西方面。やはり悩みどころは「早朝に着いたら何をするか」でした。

観光サイトなどで紹介されているパターンは皆7時頃の到着を前提にしていて、5時に着いてもすることが思いつきません。京都は意外とネットカフェが少ない街なのです。(お寺などで6時頃から開くところがあり、開門を待つという手はありますが、門前町が開いてない)

JAMJAMライナーで梅田まで行き、阪急に乗って京都に戻る形で嵐山に8時過ぎに着き、観光客の少ない時間帯の竹林でも見ようかと考えたところ、家内との旅行で4月に嵐山に行ってしまったのでボツ。
そして、昔住んでいた所を訪ねることを思いつき、おおよそ観光に不向きな早朝に出向いたわけです。
(33年も離れていると、当時の旧友とも連絡が途絶え、年賀状やSNSでつながっている人は当地に住んでいないので、誰かと会おうというつもりはありませんでした)
意外と時間が掛かり、伏見稲荷に着いたときは予想外に混んでいたのはちょっと誤算でした。


観光地選び
京都は広い市域に観光地が点在しており、地域を絞らないと移動時間ばかり掛かると言われています。
今回は到着が京阪の三条駅、出発が京阪の藤森駅近くの京都深草バスストップということから、京阪電車沿線を中心に回ることにしました。
(嵐山に4月に行ってしまったことや、一澤帆布店=一澤信三郎帆布≒喜一澤がルート近くにあったことも決め手です)

実際は、四条周辺で食事と買物をした時点で予定を使い果たし、清水寺を追加しました。


清水寺
当初の構想では梅田→嵐山→清水寺→(八坂神社→京阪電車祇園四条に至る) をメインに考えていましたが、主要交通機関であるとされる市バス100系統(と道路)が混んでいると書かれていることや、清水寺が改装工事中ということ で、予定から外していました。
ところが、東山や祇園を歩くにつけ「渋滞、それほどでもないじゃん」と、四条河原町から清水寺を通るバスに飛び乗ったのです。
※清水寺は駅から遠く、時間が読めないことが心配なので、地主神社や音羽の滝など、かなりショートカットしています。


足にマメができた
帰ったら足に血マメが出来ていました。万歩計を見ると28,000歩 歩いていました。(TDRに行ったときも20,000歩ぐらいしか歩かないのに)
欲張って回りすぎたのと、一人だと「ちょっとカフェで休憩」とはいきづらいものです。で、知恩院以外はあまり座るところもなかったし……


一つだけ惜しかったのは……
清水寺から京阪の「神宮丸太町」駅に出た後、伏見稲荷を再訪したのですが、神宮丸太町の隣、出町柳駅からは路面電車のような「叡山電鉄」が出ていたのを忘れていたこと。当初計画では、嵐山から出るのに嵐電に乗ろうとしていたので、ちょっと惜しかった……


喜一澤からのお手紙

 帆布カバン「喜一澤」で帆布カバンを買った際、商品と一緒にアンケートハガキが同封されていました。
回答すると「テーブルコースター」がもらえるそうなので、ちょっと長めに書いて送りました。

感想の大意「L.L.Beanで帆布バックに関心を持ち、京都の一澤ブランドがほしかった。品質は想像以上だがちょっと割高感を感じた(そのため、予算では小さいものしか買えなかった)」という趣旨です。
(L.L.Beanのトートバックがお気に入りで、古いものも合わせると大小6個持っています)

1ヶ月ぐらいして、テーブルコースターと返信が届きました。
テーブルコースターとお礼状の他、パソコン打ちですが、A5の紙ぎっしりと私の感想に対する返事が書いてあったのにはびっくり。





大意としては「ヴィトンのブランド物が流行っていた時代は『安い』と言われていた」それだけブランドとして誇りを持っていることがうかがえます。
値下げして品質を落としては意味が無いので、予算のない人は小さなカバンを買えば良いわけです。「京都の真ん中で日本人を雇い……」確かに職人集めに苦労した話は聞いています。
「中国や東南アジアで製造された(と思われる)L.L.Beanとくらべてみると」……ちょっと待ってよ。
L.L.Beanはご存知ないの?? 喜一澤のカバンはもちろん気に入っていますが、L.L.Beanファンとしてはガッカリだなぁ……

L.L.Beanのトートバック(例:画像のトートバック)は、「海外」ではなく人件費の高いアメリカ本土、メイン州の工場で作られていて、タグには「Made in USA」と書いてあります。
値段的には大まかに言って喜一澤の製品の半額ぐらいですが、それでもカバンとしては安くありません。

帆布自体はものすごく丈夫で、カバンだけで自立するし、キャンプの時に薪や石ころも詰めて運べるそうです。実際、洗ったときに水を運べる位 帆布の生地が詰んでいるのには驚きました。
縫製も目が荒く雑に見えますが、ミシン目の間隔がキチンと揃っていて、丁寧な仕上がりです。
画像のバックではなく、別のトートになりますが、10年間毎日使用しても本体とファスナーは全く壊れませんでした。

そんな「ちゃんと作られた」帆布カバンに惹かれて、喜一澤を訪れたのです。






前のページ その5  清水寺は改修中 






しゅんしゅんのHP TOP



(C) 2017 S.Nakamura(Shunshun)